ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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「レカンと同い年」

銀座には食いしん坊なら誰もが知っているフランス料理店がある。

銀座レカン。
正統なフレンチを楽しめる場所だ。

アールヌーヴォ調の店内はどの席でもゆったりと
贅沢な時間を過ごせる。

まさに最高の晩餐。
シェフが作り出してくれる料理はどれも確かな技術と豊かで自由な感性が盛り込まれた
オリジナリティあふれるものばかりである。

そんなレカンへ久しぶりにお邪魔することができた。

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クラテッロの生ハムを目の前で切り出し
アミューズブーシュの一皿に添えてくれる。

生ハムに目がない自分だが、この生ハムだけは言葉もでない。
旨味が凝縮しているので、飲み込むのがもったいなく感じるほど。


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いきなり缶詰がでてくるので、
不思議に思い蓋をあけると
なんとびっしりと光り輝くキャビアの粒が。

映画のワンシーンのような光景にしばし動きが止まる。
スプーンで掬うとキャビアの下には鮮やかな色の蟹の身がぎっしり。
ぷっくりしたタラバ蟹の身にキャビアを纏わせ、贅沢にパクリといただいた。

このような贅沢、夢ではないだろうかと何度もふくらはぎをつねってみる。
痛くない…… 
でも確実に口のなかに、やわらかでクリーミーな食感と蟹とキャビアの塩甘みの余韻が
いつまでも軽やかに響いていた。

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「お好きな種類をお選びください」と幾種類ものパンの籠をだされる。
どれも美味しそうだが、そのなかでも身体にいいものを選ぶのは歳のせいか。
パンは自由にいくつもいただけるのだが
このあと続く料理がそんな気持ちすら忘れさせてくれた。

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さて、今回ご用意していただいた飲物はワインを中心に16種類。
飲み比べというありがたいサービスである。
ワインはかなり疎い自分でも、ひとつひとつ味わいの世界の多様に、
感動のため息。
そして、各々の料理に合う、ベストなワインを選んでいただいたソムリエの確かさに
安心して酔えた。

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‘オマール海老とビーツのコラボレーションとラビオリ仕立て’

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スープも濃厚な海老の旨味がしっかり。
食堂から胃袋がしっとりとつややかになるような滑らかさである。

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‘リ・ド・ヴォーとセップ茸のフリカッセ’

フリカッセとはフランスの家庭料理。
バターなどの油で玉ねぎをしんなりするまで炒め、さらに鶏肉や魚介類を加え絡めて炒める。
そこにワインやブイヨン、ローリエを入れ、煮立ったら生クリームを加えて作る料理だ。
西洋風雑煮とも呼ばれるそうで、日本の雑煮文化と比べてみるのもおもしろい。

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とにかくどの料理も、一枚の絵画をみているような美しさ。
ソースの模様や盛りつけ。
食べながら芸術鑑賞しているようである。

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‘平目のクネルと黒トリュフのコンポジション’

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‘黒毛和牛ロース肉のロースト ソースフルムダンベール’

途中からどれがメインなのかわからなくなるくらい
どの料理もすばらしい品格のあるものばかり。

フォークとナイフのマナーがおぼつかないので
ヒヤヒヤしつつも、美しい料理を目の前にし
口にした途端、そんな不安はどこ吹く風。
どの席もみんな笑顔である。

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‘ホワイトチョコレートとプラリネのハーモニー’

デザートも上質で品高き味わい。

どこまでも飽きさせない、大満足が永遠に続きそうな世界、それが銀座レカン。

1974年創業。
奇しくも同じ年月を重ねているレカン。
自分は銀座レカンのようになれるのか……
そんなことを思いつつ、レカンマジックはまだまだ続く。

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撮影協力:銀座レカン

銀座レカン URL: http://www.lecringinza.co.jp/lecrin/
by gon1442 | 2014-01-02 17:57 | 日本:お店

酒呑み&放浪虫一匹がおいしいの酒を飲むために東西南北奔走。フリーランスのライターでありその正体は……ただの呑み助&食いしん坊な一匹麹。焼酎ストーリーテーラーになるべく今年は学びの年。島々にも出現いたします♪


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