ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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パリパリっと美しアテはう!鱗!?!?

江戸時代の昔から「腐っても鯛」といわれる。
腐ってもという表現にひぇえ〜と顔をしかめたものだが、「ちぎっても錦」と同じ意味で、たとえ痛んでいても、素性のよいものはよく、それだけの値打ちがあるということだ。
まさに鯛は昔から海の魚の王者である。

そんな鯛の魅力をとことん書きつくされた料理本といって
まず頭に浮かぶのは『鯛百珍料理秘密箱』だろう。
発行されたのは天明5年乙巳7月。1785年のことである。

作者は景甫。
名門の屋敷の蔵などに秘蔵されている本を訪ね歩き、そして各地の名物を食べ歩きながら、すべてにわたり広く集めたものだ。
今でいうグルメ本というジャンル。
本の文は器土堂の翁と呼ばれた人が記している。彼は景甫が情報収集をしてきたものを、わかりやすく書き綴る、いわば編集ライター的存在であろう。
この『鯛百珍料理秘密箱』、実は大ベストセラーだったようで、発行元は江戸、大阪、伊勢の国で各1軒、京都の3軒が名を連ねた。
同じ文業世界にいるものとして(o^^o) 羨ましい!!!

内容は鯛料理を103項目紹介している。
誰もが愛した鯛の食し方を日本全国から探しだした内容は、
江戸時代の人間でなくても、興奮する。(*^◯^*)

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数ある鯛料理の中で今宵、gon麹が出会ったのは「鯛の鱗」。
鱗といえば下ごしらえの際に力をいれて取る代物にて、台所のあちこちに飛び散るという面倒な部分。ましてや鯛の鱗となると硬く、量も半端ない。
厄介なものなのだが、実はこの鱗が珍味なのである。
大ぶりの鱗集め、天日干しをし、油でサッと素揚げにする。そこにひとつまみの塩を振れば……☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ まさにポテトチップスならぬ鯛チップス。
煎餅いや、海老殻の素揚げににた食感で、一度つまみだすともはや止まらない。
パリッパリッと音が口の中で軽快に聞こえる。
ビールにもってこいのアテだ。

王者鯛。
王者といわれる由縁は、頭から尾まで鱗一つとっても捨てるところがないからであろう。

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撮影協力:つちや
※『dancyu』焼酎サマー号、P80 にて紹介中。
by gon1442 | 2013-09-04 06:13 | 日本:;肴

酒呑み&放浪虫一匹がおいしいの酒を飲むために東西南北奔走。フリーランスのライターでありその正体は……ただの呑み助&食いしん坊な一匹麹。焼酎ストーリーテーラーになるべく今年は学びの年。島々にも出現いたします♪


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