空酒
ワクワクするのはスナフキン(放浪)魂の影響だろうか。
ゲートをくぐるときは行き先がどこであれ、心が踊っている。
鞄ひとつもって、家の鍵をしめた瞬間、
出不精生活からミニミニ探検者へと変身するのだ。
鞄ひとつもって、てくてく。
普段運動嫌いな性格でも、スナフキンとなると足のしびれや体の重さもなんのその。
気にせず歩き続ける。
飛行場へつくと、第一関門は金属探知機。
ゲートをくぐるとき
ピピ!ピピ! という音が鳴るなよ! 南無三!
という気持ちで通り過ぎれば、
「ありがとうございました」と女性保安検査員が荷物を渡してくれる。
晴れて釈放という気持ちというのはこういう心情なのだろうか(笑)。
ちと大げさだが、そんなちんまいスリルを味わうのもスナフキンの醍醐味だ。
さて、飛行機で旅をするときの楽しみは搭乗前の一杯のかけそば……ならぬ一杯の生ビール。
保安検査を無事すんだという安堵とこれからでかける地への期待感が混じった気持ちを
まずはクールダウンさせてくれる大事な大事な儀式(爆)。
しかしいかんせん、空港内は何でも高い。
生中でも600円と割高。
でも空港で購入する場合は気にならない。
普段なら「高い」と視線を向けることもないものまで
ついつい手にとってしまう。
ターミナルマジックというべきか、スナフキン高揚シンドロームというべきか。
1時間前に到着したら、必ず生を注文する。
が! 今回は違った。
ギリギリ空港到着だったので(寝坊した自分が悪)
優雅に生を注文する時間がない。
機内持ち込みも考えるが、そんな猶予さえもない。
「12時発、●●行きはご搭乗案内中です」というせかすアナウンスがますます気持ちを焦らせる。
こういう!と・き・は!
機内ビールを間違いなく購入。自分はこれを空弁ならぬ、空酒という。

今回の空酒は「COEDO」。
埼玉の川越の地ビール。
COEDOビールには「瑠璃」「伽羅」「白」「漆黒」「紅赤」の5種類があるが
AN●には「伽羅」。
350ml500円。
安いか高いか。まあ、高い(笑)。
でも雲の上で呑むビールも乙なもので……
お天道様の視線を感じつつぐびぃいい。
ヾ( ̄ー ̄ヾ))))(((((ノ ̄ー ̄)ノヾ( ̄ー ̄ヾ))))(((((ノ ̄ー ̄)ノ
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足をぶらぶらさせて、雲の上を歩く真似。
お行儀悪いけど、スナフキンのときくらいいいよね〜。
満席じゃないんだし。
COEDO伽羅は赤みがかった深い黄褐色。
香りが高く、アロマホップと麦芽による濃厚さがある。
キメ細やかな泡だちの奥、下に輝く麦酒は、滑らかで、温度が上がってもゆっくりと味わえるボディ。
空旅によか一杯の空酒だ。
半分くらい呑めば、気圧の影響かほんのりにんまり。軽く酔い時間。
お腹もすくので、飛行場で駆け込み手にしたお弁当ご開帳!

若狭の昆布とへしこにぎりを左手。COEDO伽羅を右手。
白いもこもこ雲海と青い空。
輝く太陽いっぱいの世界のなかで、ビールタイムは贅沢タイム。

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