大正ロマンのカクテルに酔う・・・
浅草を仕事で通うようになり・・・
知人が「浅草で仕事するなら・・・これ飲まなきゃー」
と薦めたのが電気ブラン。
はじめは・・・電気ブラシ?と勘違いしておりました。(恥ずかしい)
電気ブランは、大正時代の実業家で、フランスから日本にワインの製造技術
を初めて導入した大正のワイン王「神谷殿兵衛」氏が明治15年に作ったカクテルです。
神谷氏が創業した浅草にある老舗の「神谷バー」で出され、ハイカラな飲み物として
大人気となりました。
創業当時は「電気ブランデー」と呼ばれ、
1杯十銭で度数45度だったとか。
ネーミングの由来は珍しく、ハイカラな物=電気というイメージからきたようです。
中身はブランデー、ジン、ドライベルモット、ホワイトキュラソー、ワイン等で
製法はいまもなお秘密。
飲んだ感じは、少し甘味の強いブランデーのよう。
この電気ブラン。小説にもでてくるほどの人気ぶりなのです。
ちくま文庫 古今亭志ん生著『なめくじ艦隊』より
『その時分浅草に玉村とかいう馬肉屋があったんです。
そこで 電気ブラン てえのを売っていた。
1ぱい7銭でネ。
その1ぱいは酒を5合ぐらい飲んだほど酔っちまう。
そのかわり、あくる日になると、舌の先が突っぱって、いごかなくなっちまう。
その飲み方がなかなかむずかしいんです。
そいつを飲むときはぜったいタバコは禁物、そのブランは火を呼ぶんです、アルコールが強いんでね。
まず牛どんというのを3銭でとっておいて、どんぶりに水を1ぱいもらう。
そうして「ブラン」をクーッとやり、急いで水を半分ばかりグーッと飲んで、牛どんを手早くかきこみ、またどんぶりの水を飲む。
そうして少したつと、たいがいいい心持ちに酔っちまう。
ところがきっとあくる日は、舌がまっつぐになっちまう―。
よっぽどつよいんですね。 』
いや・・・昔から・・・小粋な飲み方していたようですね。
私は一杯目でおぉぉ・・・ときてしまいました。
(ゴン麹、洋酒に弱いゴンゴゴン)
電気ブランは、置いてる店も少なく、なかなか飲めるというものでもありませんが、
この神谷バー(浅草1-1-1)店内でも飲むことが出来ます。
ホールのみなさんのテーブル上。
ビールの隣にありました。
密かな人気?
それとも怖いもの飲みたさ?
神谷バーで知る人ぞ知る ビールをチェイサーに
大正ロマンに舌鼓を打ってみたらいかがでしょうか?
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