ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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旬の情報発信酎!ワクワクできる酒店は行橋にあり♪

福岡県行橋市。
ここで出会った一軒の酒屋は訪れるものをワクワクさせてくれる。
大正15年から続く、うらの酒店である。
現在は4代目店長、浦野晋介さんが切り盛りしており、
彼の人柄をしたって、地元客はもちろん、県外から足繁く通う人も少なくない。
gon麹もそのひとり。
こちらにお邪魔することが一つの目的になっている。

近未来のような行橋駅に降りて長狭川を渡る。
川沿いにある白い建物がうらの酒店だ。

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明るい店内。そこに並ぶはもちろんお酒♪
ワインに焼酎、泡盛。奥の棚に日本酒と揃う。

こちらで扱う銘柄は様々だ。
日本酒にしてもなじみのある子も多い。
というか、九州の地でこの子に会えるの!?という全国の蔵の子も少なくない。

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もちろん、九州の地酒のラインナップもしっかりしている。
寒北斗、山の壽、鍋島、若波、天吹、古伊万里 前 さき、天山 岩の蔵、鷹来屋五代目、豊潤、ちえびじん、東一……まだまだ並んでいる。(詳しくはうらの酒店HPで)

お酒ひとつひとつには店長自らつくったポップがあり、
それを読んでいるだけで楽しい。

「お客さんにおすすめは?とたずねられたとき、そのお客さんが普段からどのようなタイプのお酒を飲まれているのかをお聞きしてからおすすめを選びます。最近はお酒に詳しい方が多いので、おすすめしやすくなったと同時に難しくもなりました。自分よりコアなことを知っている人も多いので。そういうときはお客さんといつまでもコアな話をで盛り上がってしまうんですけれど(笑)」

そう、こちらにお邪魔する人は、浦野店長と話がしたくて通うという人が多い。地元の人も県外の人も。もちろん、酒を購入するために酒屋に行くのだが、1本購入するのに小一時間も根が生えてしまうのがほとんどだ。

店長はとにかくアクティブで熱い!
「九州は日本酒と焼酎が当たり前のように並ぶ世界。他県(九州以外)の人からみたら、希有な地と思われるかもしれないけれど、自分たちにはあたりまえ。ここは当たり前のようにどんなシチュエーションでもサクっと日本酒がでたり、焼酎をのんだりする。最近はそういう光景も増えてきたけど、もっともっと増えてほしいな。あ、まずは行橋の居酒屋さんが地酒をもっと知ってほしいかな。もっと営業しないとね(笑顔)」

行橋〜の居酒屋さ〜ん。地酒もっとおいてくれーーーーー!・△・)ツ・o・)ノ・△・)ツ・o・)ノ彡☆ぉ〜ぃ

いろんな話をしていたら、あっという間に一時間はすぎていた。
今回もすっかり長居組。
そろそろ電車の時間もあるのでおいとまタイムとなってしまった。

もちろん、手ぶらで帰るなんてとんでもない。
一緒に連れ歩く子と家に送る子を笑顔で悩んでお支払い。

焼酎も泡盛もスリスリしたい子がいっぱい。
あぁ、久米島の●●●もあるぅうううう。。(ёё。)(。ёё)。

長居すればするほど、うちくる?病が出てくるゞ( ̄∇ ̄;)ヤバイって!お財布スリム。
名残は惜しいが、ここに居付くわけにもいかない(本当は居付きたい)ので、おいとまを。

と、目に飛び込んできたのは♪

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うずらの燻製卵。v(。・・。) これ、最高のおつまみ♪
「これも!追加!」


本当にわーくわくさせてくれる場所である。
こいつは近いうちにまたお邪魔するのは間違いない。


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※うらの酒店さんは各蔵元さんからの信頼も厚く
酒の伝道師として日々、うまき酒情報を発信している。


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小倉からはソニックで一駅! 特急自由席券は300円。ブルーとホワイトがあるので、できれば両方乗れるウキウキ度はさらにあがる♪gon麹はホワイト派♪

DATA)
店名:うらの酒店
住所:行橋市行事7丁目5-12
電話:0930-22-2673
営 :9:00~19:00
休 :日
URL : http://www.urano-saketen.com
http://urano.seesaa.net (店長ブログ)
備考:酒関連のイベントもあり。詳しくは店長ブログなどでご確認を。
by gon1442 | 2013-04-06 09:16 | 日本:お店 | Comments(0)

懐かしき人と出会える 秋田横手酒物語〜葉石かおりさん酒語り〜

桜が咲き出した3月のとある日の新宿。
ホテル25FのダイニングBARで酒物語が語られた。
語り部は葉石かおりさん。
日本酒業界のみならず、幅広い酒世界に精通し、
数多くの呑み助にすばらしき酒縁をつなげてくれる人である。

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葉石さんが今年から新しく活動されているのが‘酒語り’。
自ら書き下ろした日本酒に関係した物語を2時間という会の中で聞かせてくれるものだ。
今回は秋田県、横手。「秋田県横手市の地酒を味わう会」である。
阿櫻酒造、浅舞酒造、日の丸醸造、備前酒造、舞鶴酒造の純米酒が集った場所は
新宿プリンスホテルの和風ダイニング&バー“Fuga(風雅)”。
夜の帳がおり、新宿の街が輝きだした頃、会は始まった。

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今回の会用に特別に用意された料理はなんとも上品でかわいらしいものばかり。
女性会ということもあるのだろう。
盛りつけも美しく、お腹がすいたとパクつくのがもったいなかった。

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まず出された旬菜には
うるいとあおさ海苔の磯浸しに昆布〆胡瓜と烏賊一夜干し味噌漬けハロートニーチーズがけ
そして、のれそれレモン酢に穴子八幡焼き。

のれそれレモン酢はアテに最高だ。
これを食べるためにも、横手の酒を取りにいかねば。

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まずいただいたのは浅舞酒造の『特別純米酒 美稲 ささにごり』。
これは飲みたかった。若くして旅立たれた柿崎秀衛社長への献杯もこめて……。
グラスに薄く濁った酒が注がれる。
全量純米酒、全量古式槽しぼりの蔵ならではの槽口、そのままのうすにごりは
ほのかに感じる酸で飲みやすく、白ワインを思わせる。
それでいながら余韻の幅はスマートかつ、田の横を流れる清涼な小川のように勢いがある旨味。
冷えているからだろうか。サクっと舌の上に立つ味は
どこかほろ苦いながらも春風が舞うように消えた。

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横手の世界ということで用意されているテーブルには漬け物が多種にある。

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中には見たこともないものもあり、思わずこれは何だ?と箸を止めてしまうものも。
名前を聞いたがすっかりど忘れしてしまったが、これは酸っぱい。
疲れた体に喝をいれてくる。

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備前酒造の『純米大吟醸 生原酒 大納川』と『特別純米 生原酒 大納川』をチョイス。
特別純米の子はとにかく余韻が綺麗だ。
旨味のなかの米の味が複雑な雑味として感じる。
芳醇な香りが喉奥から立ち上り、うっとりするくらい酔い感じだ。

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お刺身には 生鮪とさごち焼き霜。
あぁ、いつものgon麹なら秒殺の量であるが、今日はおしとやかに化けているので、
デカ口をおちょぼ口に。

小一時間たったとき、葉石さんの酒語りがはじまる。

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横手の地を舞台にした父親と娘。親子の話だ。
小さい頃に訪れた秋田、横手の地の横手の地酒と地の味が
昔と今をつなげる世界。

主人公の記憶の思い出を聞きながら、いつのまにか主人公を自分にだぶらせていた。

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大人になったら、一緒に飲もうという約束。
そう、自分の父親ともそんな約束をしていたっけ。
20歳すぎて、乾杯したのはビールくらいだっただろうか。
うすぼやけている記憶が記憶の海からうっすらと現れてくる。

阿櫻酒造の『純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込』を口にしたとき
まるで目の前に父親がいるような感覚を覚えた。

「これ美味しいな。美味しい酒を一緒に呑めてうれしいな」
そう、父の声が聞こえた。

果実系の味がそういう記憶を呼び起こしたのだろうか。
当時、父が作りだそうとしていた果実のようなみずみずしさをもちつつ米の旨味の酒の味に似ているような気がした。

「こういうのは女の人は好きなのかな」と試験瓶の中にはいった表記のないお酒。
味見をしてくれといわれていた20歳の自分。
面倒くさくて、後で後でやるからと、その瓶を置いていった光景を思い出した。
なんであのとき、ちゃんと答えてあげなかったのだろうか。
「後で後でやるから」
この言葉ほど無情なものはない。

父が旅だってから、もう10数年か。
いまさらながら、父の存在がいかに大きかったかということをひしひしと感じる。
親子としてのあり方もそうだが、
酒業界の世界に足の小指をつっこんだくらいの生活をしている今の自分。
あの父の知識、感覚、味覚、本能がここにあったらと、いつも嘆くばかりだ。

色々な機会やご縁で様々な蔵にお邪魔するとき、
小さい頃から見覚えある器具やタンクの並ぶ貯蔵庫をみると
すぐ近くに父がいるのではないかと、つい探してしまうこともある。
同じような体格の蔵人をみたときは、思わず駆け寄りそうになることも。

『特別純米 無濾過生原酒 秋田こまち仕込』は素朴な味わいが素敵だ。
某蔵のとある銘柄を父と一杯だけ、新橋のお店で呑んだ記憶を思い出した。

ふいに笑顔がこぼれる。
そうそう、あのとき酔っぱらいのおじさんと仲良くしゃべっている父がいたんだっけ。
お酒のことになると本当に嬉しそうだった。

いつのまにか、葉石さんの酒物語は終わっていた。
横手の話を聞きつつ、父と会話も楽しめた。

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筍土佐煮、ぜんまい信田巻、鰯つみれ、桜麩、木の芽。

お皿のなかに春の味が集う。
この一皿にチョイスしたのは……



舞鶴酒造の『山廃田从 生詰 20BY めんこいな仕込』と『純米吟醸 月下の舞』。

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『山廃田从 生詰 20BY めんこいな仕込』は燗にしてほしいヾ(*≧∀≦)ノ゙。
燗がつくまで『純米吟醸 月下の舞』をのんびりと。

盃に口を近づけると涼やかな香りが鼻の中を通り抜けていく。
しっかりある旨味は口のなかで積み木を重ねあげていくようにひとつひとつ確かに高くなっていく。
それでいながら、後口のキレ方もいい。スパっと切れるのではなく、たなびく羽衣のようなふわりとした味の衣がゆれている。爽やかな青リンゴのような香り。何歳か若返りそうな予感。
舞鶴酒造の杜氏さんは工藤華子さんである。
蔵元の長女として生まれ育った。
「小さい頃から酒蔵が遊び場で蒸し米を食べたりしていたんですよ」と話をしてくれる華子さん。
蒸し米の香りやタンク内で発酵する醪の音があふれる蔵は小さい頃から当たり前の世界だったそうだ。

思わず笑顔になってしまう。
自分の小さいときの記憶とダブル。
彼女が醸す子は「米の旨みにこだわる」ことにはじまるらしい。
秋田県で県初&県内唯一の女性杜氏である彼女の醸すのは「田从」と「月下の舞」。あくまでも純米酒のみを造りだしている。
純米酒のみというこだわりも、様々な事情があった上で決断されたそうだ。
「長女である私が継がなければこの蔵は無くなってしまうと思ったとき、この蔵の大切さに気付きました。様々な先人が造りだし、地元の人々に支えられてきた酒という歴史を途絶えさせてはならない。飲み継がれてきたうちの蔵でしか造れない酒を造りたい」。

秋田は美人どころである。秋田美人というと男女関係なく憧れる存在だ。
工藤華子さんはまさに秋田美人。
色白というのももちろんそうだが、きちんと意思をもつ芯のしっかりとした女性。凛とした強さがある秋田美人だ。もっといろいろお話を聞きたいとおもっているとちょうど『山廃田从 生詰 20BY めんこいな仕込』の燗がついた。
徳利に手を伸ばそうとしたとき、ただよう『山廃田从 生詰 20BY めんこいな仕込』の燗の香りにノックダウンしそうになる。
ど、どぶとい香り。恐る恐る盃に注げばうっすらと黄色く色づいている。
奥深い旨みに強さのある酒。
しっかりとした米の味をさらに力強くさせているのは熟成させた年月だろう。
酸味と香りがうまく調和し、幾重にも旨味をふくらませている。
じっくりと熟成された厚みは幅をきかせながらもフッと霧が晴れるように道が開けることもある。
なんともいとおもしろき性格をもってる子だ。
もちろんどっしりとした存在感は今回、出会っている子のなかでピカ一。
どっしりしているにも関わらず、長くのんびり飲めそうだ。
熟成でさらに米の旨味に温めたキャラメルの甘味さが感じる。
燗の温度が戻ってきたら、その甘味がさらに酒の丸みを大きく広がる。
秋田県の横手という土地の雄大さを思わせるかのように。

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焼物としてでてきたのは、
金目鯛柚庵焼きに蛤クリーム、タラの芽、花山椒。
蛤のクリームをひとすくいして金目鯛にかける。
金目の色鮮やかさは見た目も豪華。
蛤のエキスがたっぷりあるとろみあるクリームはふっくりした金目鯛の身の奥へと染み込んで、
香ばしさのある旨味と柔らかな甘味がうまさを倍増させてくれる。

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づけ鰹と汐トマトのサラダ、新オニオンEXバージンオイルの一皿は
野菜に恋してやまないものにとっては嬉しい一皿。
それにしても本当にお上品な盛りつけ。
普段のgon麹なら「たーらーん!!!」と騒ぎそうだが、
いかんいかん。ここは新宿の高層ビルの25F。酒物語の会である。(;´∀`)…我慢我慢…

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〆にいただいたのは日の丸醸造の『まんさくの花 純米吟醸 吟丸 生酒』。
『まんさくの花 純米大吟醸 首席県知事賞受賞酒』は乾杯酒としていただいた。
若き貴婦人を思わせるみめ麗しい子であった。 雑味はほぼなく、どの部分も均一に整った世界は
白銀の輝けるイメージである。透明感あふれつつも位のたかき尊き若き女性……社交界デビューしたうら若き乙女のような感じだ。

『まんさくの花 純米吟醸 吟丸 生酒』は吟醸香がほんのりたち、スマートなラインが2本。シンメトリーのように口からとびだしてくる。それはどこまでも伸びていく。酸味はそこまで感じない。それでいながら、口当たりはさっぱりとして飲みやすい。飲んだ後、口のなかにのこる余韻が初夏の木々のなかを駆け抜ける爽風のように軽やかに舞う味わい。もちろん米のもつ旨さはお行儀よく並んでいる。

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〆としてでてきたのは秋田の麺! 稲庭うどん。
なにを隠そう、麺にうるさーいメンクイgon麹。
この量なら1分で消えちゃう♪ あ、いつもならのお話。
ここはお上品にいただこう。

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秋田県南部の手延べ製法の干しうどん。日本三大うどんのひとつ。
稲庭うどんが誕生したのは江戸時代初期だといわれている。
小沢地区に住んでいた佐藤市兵衛という人が地元産の小麦を使い、
干しうどんや各種麺類を製造したそうだ。
その麺の味はいままでの麺と異なり、上品すぎるといわれたほど。
その技を佐藤吉左衛門が引き継ぎ、より技術改良に努めた。
この麺の噂を聞きつけた藩主がどうしても食したいという流れとなり、稲庭うどんは藩の御用を賜るまでになったといわれている。
地元の小麦粉を用いた麺とはいえ、生産量は少ない。
もちろん、一般庶民が口にすることなどほとんどない高級品だった。
そんな稲庭うどんが秋田の特産品として知られるようになったのは
明治時代以降である。
江戸時代に藩や将軍をうならした麺は宮内庁への献上品となり、数多くの賞を受賞した。
稲庭うどんは一子相伝といわれ、その技と心は稲庭の里で今も脈々と受け継がれている。

稲庭うどんを食べ歩きしたいなああε = ε = ε = ヾ( 〃∇〃)人( 〃∇〃)ツ うどん、うどん。

あ、話がずれた。元の世界に戻ろう。

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「秋田県横手市の地酒を味わう会」、葉石さんの酒物語もそろそろ終わりである。
2時間ばかりの秋田横手の世界。
桜咲き誇る東京で、懐かしき父の存在も感じた、嬉しい幻のひととき。
そんな機会を与えてくれる葉石さんの酒物語の酒語り。
また参加してみよう。

父との再会を期待して……。

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DATA)
葉石かおりさん酒語りについては葉石さんオフィシャルブログでご確認ください。
http://ameblo.jp/haishi-kaori/(葉石かおりオフィシャルブログ「美酒らん」

会場情報
店名:和風ダイニング&バー“Fuga(風雅)
住所:新宿区歌舞伎町1-30-1 新宿プリンスホテル 25F
電話:03-3205-1111
営 :11:30~15:00/17:30~翌1:00(L.O.翌0:30) 日祝11:30~15:00/17:30~22:00(L.O.22:30)
休 :無
by gon1442 | 2013-04-04 14:02 | 日本:イベント | Comments(2)

常に満席が当たり前。食も酒も理屈いらない、食いしん坊が集う酒滴な場所♪ 

何年ぶりだろうか。1年、いや2年以上はたっているだろう。
四谷三丁目の萬屋(よろずや)おかげさん。

酒呑み&食いしん坊なら1度はお邪魔したい、再訪したい場所だろう。
ビルの地下を降りるとドアには「本日は満席でございます」という札がでている。
いつもなら、残念とUターンするところだが、今回は違う。

ドアを開けて、カウンターへ。
今日は山形県鶴岡市の竹の露酒造の相沢ご夫妻に連れてきていただいた。
神崎さんもおかわりなくお元気そうである。ここ数年、雑誌などでお顔を拝見しているので、
数年ぶりという感じがしない。

以前は「おまかせで」とお願いしていたが、昨年からか?萬屋(よろずや)おかげさんはコースのみとなった。敷居が高くなった?と思われる人もいるかもしれないが、ご安心あれ。
敷居なんぞ高くはない。旨さだけは昔も今も変わらずに、お客さんをお待たせしないようにという神崎さんをはじめ、スタッフの心遣いの現れである。

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お通しはオリジナルの卯の花。しっとりとしたおからの食感に箸がとまらない。
「おかわりほしいなあ」とつぶやいていると、なんと大きめのお皿で再び卯の花をだしてくれた。
神崎さんの懐のでかさに食いしん坊、頭がさがる。

まずいただいたお酒はもちろん、

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寒造り純米吟醸「白露垂珠」生酒
白露は本当に癒してくれる子ばかり。
そのなかでもこの子は軽快な香りが
鼻の穴をとおって頭を癒してくれます。
美山錦100%綺麗な印象。
低いながらも酸があり、川のなかにゆらぐ水草のようにゆるやかに伸びて揺れている。
爽やかな香りと米のもつ甘さが元気よく口中を駆け巡りだす。

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菜の花のおひたしは薄いおひたし。
春まっさかりの旬が心地いい。

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活〆の真鯛は煎り酒の味付け。
煎り酒と聞いて、テンションがあがる。
愛読している小説の舞台に必ずでてくる、江戸時代の調味料として
味わいたいと思っていたものだ。
「日本酒に梅干しと花がつおをいれ、ことことと煮詰めてつくるんですよ」と神崎さん。
ほのかにかつお節の旨味、梅干しの酸味と塩けが生魚や野菜の味を引き立てることから、江戸時代の食卓では欠かせない調味料。
程よい酸味と香りで醤油をさすよりもこのほうが素材の旨さを消さない。
主張しすぎない名わき役という感じだ。

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もちもちっとしたさつま揚げは春ウドいり。
じゅわんとした汁が舌の上でひろがり、柔らかいウドの食感を愉しめる。
季節の食材にはその時期に必要な栄養素がたっぷりある。
うどは、ビタミンB1、B2、カリウムが含まれている。
ビタミンB1は糖質の分解を助け、効率よくエネルギーにしていくために欠かすことのできないビタミン。そう、人が活動をする上で必要な栄養素なのである。しかも糖質分解ということは、ダイエットにもいいという、女性にとってウフフとうれしいもの。
さらに筋肉の疲労を防ぐ働きもあるのが、ありがたい。(筋肉をつかわずに疲労している自分がいうのはどうかと思うが……)
ビタミンB2には脂質や糖質の代謝を促すと同時に肌荒れや口内炎などの予防するという効果がある。疲れたら、栄養ドリンクというのもいいが、旬の食材で必要な栄養素をとるほうが、きっと胃袋も身体も喜ぶはず。せっかくの春なのだから、今、芽吹いてくる新鮮な食材を食べないと。
では、いつ食べる?……今でしょう!

おかげさんの料理ははじまったばかり。
満席の店内。どのテーブルからも楽しい声が聞こえてくる。

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そんな声に反応するように、厨房でもくもくと料理をつづける神崎さん。

南三陸の生わかめのポン酢は箸休めになる。

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肉厚で噛見応え十分。カルシウム、ビタミン、ミネラルがたっぷりで、
身体中が細胞レベルで喜んでいる。

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おかげさんというとなんといっても一手間二手間かけたお刺身である。
唐津の鰆は先ほど神崎さんが厨房で炙っていた藁あぶりしたもの。
松浦の真鯖はほどよい酢〆がされている。
そして!勝浦の金目鯛はからすみがけ♪
からすみだけでも一杯くぃっといけそうなお味。
たまらな〜いと目を細める贅沢すぎる一品である。

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おかげさんのお客さんも白露をお気に召されたようで、
おかわりコールが各テーブルよりかかる。
さすが白露垂珠♪ 竹の露♪

もちろん、こちらもおかわりコール。
思わず、手酌!?で一升瓶を自分の杯に注ぎそうとなり、みな爆笑。
そうそう、ここはお店である。ちゃんとお金払う分だけいれないと♪
神崎さんも苦笑しつつ、片口になみなみといれてくださった。

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とにかくスルスルと飲める白露。
身体に染み込む酒というのはこういうことをいうのだろう。
乾いた砂に雨水が染み込むというのではない。(確かに乾燥肌であるが)

山奥の岩に雨水が染み込んでいくという感じだろうか。
じんわり、ゆっくり。それでいながら確実に芯まで浸透していくという感じである。
それは細胞、ひとつひとつに鶴岡の地の声を届けるようにふわんふわんととけ込んでいくのだ。

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「メニューにはないけど、鮃もどうぞ」と目の前に白く輝く鮃がでてきた。
あぁ、もう酒が止まらない。
相沢社長もうれしそう。こづえ女将も美味しそうに食べている。
もちろん、gon麹も……!パクリと贅沢に一枚、そしてもう1枚。

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春らしく真蛸の桜煮。
ほどよい柔らかさがある。

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筍の木の芽あえに

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酒呑み必須のなめろう!

もう言葉はいらず、ただただ、食いしん坊という本能に突き進んで箸を動かすのみ。

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いぶり豆腐にもろみ豆腐でしっかり発酵食品も追加して健康万全。悪酔い防止♪

※この一皿だけで何杯もいけるのは……間違いない。

食べたなああとおもって顔をあげたとき、
厨房では神崎さんがお釜で炊いたほっかほかのお米で塩むすびを握ってくれていた。

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どんな人でもこの塩おむすびの大ファンとなるというおかげさんの塩むすび。
日本人に生まれて、お米文化圏に育って幸せだと世界中に叫べる味である。
日本人の主食がお米からパンに変わってきたという情報を多く耳にするが、
やっぱりDNAが求めるものはうまき米、うまし米。お米だろうとgon麹は思う。

懐かしい食べ物の思い出といって、誰しも母親や父親、親しき人が愛情こめて握ってくれた
「おにぎり」を思い浮かべるだろう。

形はいびつでも、その味は、ホッとできる安心を与えてくれるもの。
記憶の故郷である。

春である。お天道様の下、あぜ道に座っておにぎりをほおばる……というのもいいなああ。
白露垂珠の故郷、山形、鶴岡市の羽黒山の麓の田んぼを眺めながら、
おにぎりとお漬け物をつまみつつ、白露を一杯飲むというのは
最高の贅沢だろう。

あぁ、想像したら、行きたくなってしまった。
もう春だし……。そろそろスナフキンで春の鶴岡へ出かけますか。
桜もちょうど咲き出したようですし♪

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素敵な相沢ご夫妻に会いに
白露垂珠の故郷へ。


美味しいものをいただくと、素敵な計画もどんどん思いつくもの。
いつきても、何年たってきても
萬屋おかげさんはお邪魔するたびに幸せをたくさんくれる。
食も酒も理屈いらない、美味しさと愛情あふれる人が集う酒滴な場所。
だから常に満席なのである。

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DATA)
店名:萬屋おかげさん
住所:新宿区四谷2-10 松本館B1
電話:03-3355-8100
営 :18:00~22:30(L.O22:15)
休 :日祝月
備考:予約がベスト。カウンターの他にテーブル席あり(掘りごたつ式)。行きたいと思ったのなら早め早めの予約すべし!
by gon1442 | 2013-04-01 12:30 | 日本:お店 | Comments(0)

酒呑み&放浪虫一匹が世界中の酒を飲むために東西南北奔走する。フリーライターという職業といいながら、その正体は……ただの呑み助&食いしん坊な一匹麹


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