ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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HEI! 雄町!


「オマチニスト」という言葉があるくらい
酒米である雄町のファンは多い。
かくゆう自分も雄町の世界、大好きである。
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雄町といえば、岡山を代表する酒米である。
雄町の歴史は江戸時代末期。
安政6年、備前の国、今の岡山県の篤農家、岸本甚造が伯耆大山参拝の帰り道、
田のなかにひときわ目立つ背の高い稲穂に目が止まったことからはじまる。
彼はこんな大きな稲穂は力強い米ができるに違いない!と感じたのだろうか。
2稲を譲ってもらい、自分の家に持ち帰り育成したといわれている。

稈で大粒、晩生タイプ。丸い球状の心白があるのが特徴の雄町。
米の硬さも軟らかく溶けやすいとあって酒米に最高の米とされた。
その品質の優良性から、現在全国で使用されているほとんどの酒造好適米のルーツといわれ、
発見から現在にいたるまでただ1種の混血のない米というのは珍しいとされている。

雄町がもっとも優遇され全国の酒蔵で使われていたのは明治時代。
全国清酒鑑評会では雄町でなければ金賞が取れないといわれていたほどだ。

優秀であるがゆえに全国で作付けされたものの、稈は弱点に。
大きくなるものは160cm前後まで伸びることで、強風などの影響をうけ倒れやすくなり、
また病気にもかかりやすいということが判明。
いくら優秀米であっても、手がかかり、収穫が難しいということで、
雄町を育てる人が減っていき、岡山以外では数えるほどとなり、幻の米になる寸前でもあったという。
その原因のひとつは今、酒米として優等生である山田錦、そして五百万石の出現。
両者とも実は雄町の子孫であり、雄町のいいところを受け継いでおり、
さらに農家にとっても栽培しやすく収穫量が安定しているとあって人気となったためだ。


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どんどん消えていく雄町。
昭和40年代には絶滅危惧とまでいわれていたが、岡山の酒蔵を中心にした有志が雄町栽培を復活させ、
雄町を使った日本酒を醸しはじめたことで、雄町のおいしさ、よさに再び注目が集まり、
雄町は日本酒になくてはならない存在となったわけである。

雄町。
確かに飯米であるササニシキやコシヒカリ、酒米の亀の尾や山田錦と比べて、背が高い。
江戸時代、黒船来航に驚いた背の低い日本人と来国した背の高いペリー総督のような感じというイメージ。
そしてなにより近づいてみると、長い長い白い髭をもっているのに驚く。
飯米にはほとんど見られないので、酒米と知らない人からみたら、
な!なんだ!?これは?と思うはずだ。
この長い髭は原種にみられるもので、
稲は本来、野生のものにて、他の自然の木々や草と同じく
秋になれば実った種子を地面に落とし、子孫を増やそうとする。
そのとき、土のなかに埋まってしまったり、水のなかに落ちてしまうとその種からの発芽は難しく、子孫繁栄ができない。
そうならないための稲の考えた策が髭なのである。
この髭があることで、土のなかに埋まりすぎず、水の中に沈みにくくなり、
地面からほどよい距離をもって接地し、次の季節に向けて発芽への準備をする!というわけだ。
この髭は米の良し悪しには関係ないが、収穫や脱穀のときにこの髭があると作業がしにくいとあって
私達がよく目にする米、特に飯米にはこの髭は生えてこない。
そのため田んぼで髭が生えていれば原種に近い品種だということを見分けることができる。

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とにかく大きな背丈と立派な髭が特徴の雄町。
小さい子供はすっぽりと隠れるほどの大きさは
ある意味、絶好の遊び場(絶対ダメだけど)。

やはり飲むだけではなく、実際に使われる酒米の田んぼを見たら
雄町のおもしろさがより一層楽しめそうだ。

今年の造りで出会える雄町はどんな子だろう。
ワクワク感がとまらない。



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by gon1442 | 2016-09-14 10:43 | 日本:日本酒 | Comments(0)

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