ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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式年遷宮(内宮)遷御の儀

いよいよ本日、20時より伊勢神宮、内宮さんの62回式年遷宮の遷御の儀。

20年に一度の大祭。
正殿をはじめ、御垣根内の社をすべて立て替え、殿内の御装束や神宝も新調し、御神体を新宮へお遷しする、昔から続く日本の伝統神事である。

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20年に一度のタイミングは様々な諸説がある。

まず20年というのは人生の一つの区切りという考え。
そして宮大工の技術を伝承するためにも合理的な年数といわれている。
掘立柱に萱の屋根という素木造りの神宮の社殿の尊厳さを保つためのギリギリの年月ともいわれることも。もちろん他にも色々あるようだ。

でも神宮の式年遷宮での建築物の朽損が理由というのはないだろう。
なぜなら、旧お社や鳥居、橋などに使われた檜は、他の神社へと渡され、再利用されているのだから。
しかもあの奈良の法隆寺は現存する世界最古の木造建築。
修理されながらも、当時の技術で今も立派に建立されており、建立時期は伊勢神宮より古い。

神宮の「唯一神明造」には、いつでも新しく永遠に変らぬ姿を求めるもの。
そのため20年ごとに造り替えることににより、その永遠を表したのだろう。
いわゆる伊勢神宮の「常若」の精神である。

すべて造り替えることにより、神自身の力も若返るのだ。

これって、人が永遠に憧れる不死の精神に通じるのではないだろうか。
だから、日本人なら誰もが「一生に一度はお伊勢さん」というように
憧れ、そして崇拝する地なのである。
はるか昔から何も変わらずに未来へと信仰が続いていくのだ。

ちなみに、世界中にも信仰の建造物は多々ある。
今も信仰されている場所もあれば、歴史の渦のなかに埋もれてしまい、
遺跡として目にするものもある。
伊勢神宮クラスの信仰の地で昔から毎日、なにかしらの祭祀が行われている場所は
ほとんどないだろう。
また、遷宮の20年ごとに生まれかわるという発想は日本古来のものである。
神宮が新しくなることで、天照大神のより新しい力が
日本国の基壇となり、人はもちろん、大地すべて若返るという精神は
永遠に続いていくのだ。
ここに生命の強さ、サイクルの強さとは何かということを知りえた日本人の民族性をみることができよう。

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今回、伊勢の地には秋篠宮さまが皇族代表として参列される。
天皇陛下は皇居で神宮に向かって拝礼する「遙拝の儀」を同時刻に
神嘉殿の前庭で正装の天皇陛下が、閉じられた屏風の中で、お一人で儀式に臨まれる。

社殿とともに新調される御装束や神宝などには、
皇后さまが皇居でお育てになった繭の絹糸も使われているそうだ。

新正殿に納める武具や楽器といった「神宝」、正殿の壁に張り巡らす帳などの「装束」に、
遷御の儀式に使う品々も加え、合わせて計714種1576点が新調された。

2005年前からはじまった遷宮の儀式。
内宮、外宮の両正殿や14別宮の社殿、門、板垣のほか鳥居、宇治橋などを造り替えられた大行事の集大成の儀式の日が今日の20時にはじまるのである。

日本人として、やはり興奮と緊張、そして尊敬と畏怖なる気持ちでいっぱいになる。
今から20年前の遷宮の記憶は学生時代であった。
テレビ画面から流れる儀式のニュースをみて、日本の本来あるべき姿はここにあるんだと感じたことを覚えている。

そして今日もまた、儀式の映像をみることになる。
自分は何を感じるのだろう。

内宮の式年遷宮。
きちんと儀式が終わるまで、禁酒。
天照大神が新しいお社に移られた後、祝酒を一献である。

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by gon1442 | 2013-10-02 18:40 | 日本:暦

酒呑み&放浪虫一匹がおいしいの酒を飲むために東西南北奔走。フリーランスのライターでありその正体は……ただの呑み助&食いしん坊な一匹麹。焼酎ストーリーテーラーになるべく今年は学びの年。島々にも出現いたします♪


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