真似っこは美味しいものに出会う近道
かなり卑下されたものいいだが
真似のどこが悪いんだ?と思うこともある。
真似というのは真似っこがそのものにたいして
「すごい」「いいな」と感動をしているからおこるもの。
だから真似されるほうは胸をはっていい。(真似にも限度とか常識があるのを忘れずに)
憧れている人がいて、その人の行動や話し方、服装などを真似をする
いわゆる芸能人に憧れ症候群の人の行動もそのひとつ。
文章や作文をつくるとき、お気に入りの作家の本や随筆をよみ、真似したという学生時代もそうだ。
真似をしながら、そのなかで自分の個性が生まれ、そして成長していく。
そしてそれが一人前になったとき、また他の誰かが真似をしてくれるかもしれない。
世の中のどの世界でもそういうことの積み重ねである。
さて、食いしん坊の世界もしかり。
真似っこというのは少しと違うかもしれないが、
誰かが美味しいものを見つけた! とか食べた! とか、
そんな情報を耳にしたり目にすると「食べたい!」という本能にスイッチが入る。
口コミというツールから真似したい、そこに行きたい、食べたいという真似っこの気持ちが生まれる。
gon麹もよくこの真似っこ病にかかる。
今回の病はこのエデンホープラムのグリルだ。
酔っぱライター、江口まゆみさんのブログ「酔っぱライターの酒日記」(http://ameblo.jp/yoppawriter/)でおいしい写真を目にした瞬間、
頭の中はブドウ糖の数値がダウンしたようにクラクラとめまいをおこす。
そしてお腹の虫が声高らかにグゥウウウウウと騒ぎだした。
このおいしい一皿をいただけるのは西日暮里のRistorante tono;4122。
ディナーメニューのひとつ。
日本に入ってくる数も少ないという希少なオーストラリアのラム。
身は柔らかく、クセはほとんどない。赤身は口のなかでしっとり。
脂部分は甘く、口の中でじゅわんととろけて
まあるい旨さの輪っかがいくつもふわんと現れては消えていく。
今まで口にしていたラムって何だったんだろう!
と、ラム肉の世界に開眼した瞬間だ。
「赤身と脂身で飲み比べてほしい子があるのよ」とおすすめしてくれたのは
山口の酒井酒造さんの『五橋 イセヒカリ 木桶造り 生酛純米酒』。
赤身とのご対面。
「神の米」といわれるイセヒカリで醸した純米酒。
しっかりとした味の柱がすくっと立ち、力強い酸の余韻が綺麗に広がり、赤身をうっすらと包み込む。
キレのよい口当たりでラムの赤身との相性はよい。
脂身のほうは同じく『五橋 木桶造り 生酛純米酒』。
さきほどのイセヒカリのようなキレ感というよりは
穏やかでふくよかな木香が綺麗にとけ込んでおり、その香りが脂身の甘さとバランスよくマッチング。
口当たりはやさしく、酸味が米の旨みと甘みを平等に調和させている。
脂身のジューシーさが膨らんで旨さがさらにひきたつ。
お酒でありながら、ラム肉のドレッシングのような感覚。
gon麹、実は脂系が少々苦手である。
しかし、エデンホープラムは別だ。
上質の脂は脂といわれなければわからないほどの丸みのある旨き世界。
赤身も脂身も
ソースやスペインのマジョルカ島の塩を少しつけたり
カリフォルニアのワイルドライス※と絡めてたりと
食べ方はいろいろ楽しめる。
もちろん、あっという間に完食。
お皿の上に残るは骨のみ。
あのとき「食べたい!」と体中の細胞が騒いだのはまこと正しきこと。
こういう真似っこ根性は間違いなく!美味しいものに出会える、
そう一番の近道なのである。
真似っこ万歳、うまいもん万歳!
「骨はしゃぶる。これ正しい!食べ方」BY 食いしん坊。
※ワイルドライスはイネ科マコモ属の植物の種子。ライスとついているが米とは別種。古くから北アメリカの五大湖周辺に自生しており、ネイティブアメリカンの人々の穀物として食べられてきた。野生種は収穫量が少ないので、品種改良や栽培法の研究をし、現在世界で売られているワイルドライスはアメリカやカナダ産の栽培種が主流である。外観は黒い色と細長い形。サクサクした食感やナッツに似た風味が特徴だ。栄養面ではたんぱく質が白米の約2倍、ビタミン(ビタミンB2、B6、ナイアシンなど)、ミネラル(鉄、リン、マグネシウムなど)、食物繊維を豊富に含んでおり、健康食材として注目されている。
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撮影強力:Ristorante tono;4122