「良心の居酒屋」by dancyoの思い(>_<)PP
理由は・・・お腹が凸腹、体重の数字はどれだけ増えるという状態なので
目下、アルコール断酒酎なのだ。
そんなとき、最近の『dancyu』(プレジデント社発行)をみてはならない。
まんが日本昔話の宝の葛籠のように
酔い情報がわんさかてんこもり。
今号もまさにそれ。
本屋でみた1秒後にはレジに並んでいた。
第一特集は良心の居酒屋。これは!と酒呑み本能が騒いでる。
紹介されている5店の居酒屋は酒呑みなら一度は耳にしたことがある店。
そのなかのひとつ『釉月』は今年の9月で4年目を迎える。
店長の金子さんは赤坂の『まるしげ』時代からお酒のご縁で知り合った。
常に常連客が多くてカウンターもテーブルも小あがりも満席。
食べたいと思ったらせめて前日に予約しておきたいお店である。
今春にお邪魔したときもどうにかこうにか予約がとれたとき、脱力感を覚えた記憶がある。
最寄り駅から徒歩5分以内。目指すは白く輝く『釉月』の看板。
はすむかいにおいなりさんに会釈して地下へ降りると
金子店長の「お久しぶりです」と元気な声が聞こえた。
何度も訪れたいお店、なれどなかなかタイミングが合わず、来店は今回で4回目。
ということは1年に1度のペースということになる。どんだけの大物回遊魚や!
お料理もお酒もここはほんとうまい。
「(お酒)何にします?」と聞かれていうのはもうただ「おまかせ」というだけ。
それでもどんな気分?と会話をしながら色々聞きだし、そのときそのときの体調や気持ち、
そして相手の好みを瞬時に見抜いて提供してくれる。
記事にも書かれているとおり、居酒屋の王道メニューはしっかり揃う。
黒胡椒のピリリとした刺激とポテト本来の甘さがたっぷりのポテサラは具だくさんかつ量も多い。
築地の安達屋の冷や奴は豆の味がしっかりと。
豆腐に生糸のように細く割かれたかつおぶしは
柔らかくそして香ばしい旨味が口のなかで仲良く寄り添う。
隣の客が生ハムをオーダーしたとき、嗅覚が反応。
小鼻をぴくぴくさせていると
金子さんの神の声。「少しだけ食べてみますか?」
O(≧∇≦)O O(≧∇≦)O O(≧∇≦)O もちろんだす。
二つ返事でまつこと数分。
目の前に現れたのは♪
ゴールデンポークのハム。
自家製のハムはなんとも上品なしあがり。チーズをまいて食べるもよし、そのままいただくもよし。
口にほおりこむたびにいろんな顔をみせてくれる。まるで才能あふれるタレントのようだ。
フランスパンと天然小鮎のパテ。パテは鮎独特のはらわたの旨味をギュっと凝縮してて濃厚。
こりゃたまらん(^_-)。酒もするすると消えていく。
居酒屋メニューといっても、店長のこだわりはどのメニューにもあり、
シンプルに見えるものほど奥が深い。
「意外とそのパテ、どんなお酒にも合うんです。食べる人によってお酒とのコラボが色々あるのでみているだけでも楽しいですよ」
といわれてしまったら、呑むしかあるまいて。
(*`▽´*)ウヒョヒョ(*`▽´*)ウヒョヒョ(*`▽´*)ウヒョヒョ(*`▽´*)ウヒョヒョ(*`▽´*)ウヒョヒョ
さあ、ゴン麹のエンジンがかかる。
キンメに鰹、真鯛にアオリイカ、めじまぐろのお刺身も届いたし・・・
GO!ヾ(  ̄▽)ゞ GO!ヾ(  ̄▽)ゞ GO!ヾ(  ̄▽)ゞ GO!ヾ(  ̄▽)ゞ GO!ヾ(  ̄▽)ゞ GO!ヾ(  ̄▽)ゞ
大分の小松酒造場さんの『豊潤』特別純米をおいしい肴と共に。
豊潤の独特の上立ち香。強すぎず、前に出ないのに、存在感抜群というこの香り。
口にふくめば、旨味の流線型のような球がいくつもお行儀よく喉にダイブする。
ε=(/*~▽)/ くぅううううイテマウがなーと次にチョイスしたのは
酒屋八兵衛。
三重の元坂酒造さんの子。
名物女将のとうこさんの子である(http://g-touko.seesaa.net/)
元坂酒造は伝説の酒米といわれる『伊勢錦』を独自に復活したことでも有名だ。
『伊勢錦』とは山田錦の母といわれており、
山田錦は短桿渡船を父に山田穂を母として大正15年に人工交配させてもので、その品種を山田錦と命名されたものだ。
父方の短桿渡船は雄町の系統。
母方の山田穂は兵庫県吉川町の田中新三郎氏がかつて伊勢詣りにきた際、
伊勢の地で勇壮としげる稲をみつけ地元に持ち帰ったといわれている。
伊勢神宮は伊勢市の山田地区と宇治地区にあり、山田から持ち帰った穂で山田穂と呼称されるようになった。そのときの、大粒の米をつけて実っていたのが伊勢錦だったそうだ。
その『伊勢錦』をつかった八兵衛 山廃純米酒。
少し前までは三重のご当地でしか目にかかることができない子だったけれど、
酒呑みのクチコミや 雑誌の紹介で人気に火がついた。
その子を燗(ぬる燗)で♪
見事にひろがるコク。山廃とあるが癖がドォオンとでてくることはなく静かに、でも太くゆる〜り、まるで大粒の穂をつけて風にゆれる伊佐錦のように現れる。
口のなかにそんな表情をみせつけたかと思うと、笑顔に余韻を残す艶やかさ。
伊勢のアマテラス大御神に使える神女の美ともいうべき雰囲気だ。
そんな八兵衛の余波をさらにアレンジしてくれたのが
茨城の奥久慈卵の玉子焼き。
これまた濃厚な卵味に卵好きとしてはもはやなにもいえない。
水茄子の土佐酢漬け
疲労困憊の身体や精神に酢は欠かせない。しかも夏野菜の水茄子は
栄養価も高く、しかも食感は野菜の刺身というべき存在。
酒呑みにとって必要不可欠な一品。
ゴン麹のなかでうまい居酒屋の原則は
1玉子焼きがうまい
2刺身がうまい
3野菜サラダ(野菜品)がうまい
そしてお通しが酔いということ。
注:↑これはお通しではない。
お通しはお店のカルテのようなもの。
一見さんも常連さんもお通しでお店の本日の状態を知ることができる。
作り込みすぎず、しかし手をぬかない。ある意味、力量を見極めることができる顔だ。
『釉月』のお通しも季節がわかる一品であり、
ここで間違いはなかったと安心させてもらえるカルテだ。
日本酒だけではない。焼酎もある。泡盛もある。
どんなお酒も『釉月』のお料理と相性がいい。
dancyuの記事には金子さんのこういうコメントがあった。
「(前略)居酒屋なので、あくまでもお酒を飲むための料理を考えたい。(中略)でも、マリアージュには興味はないんですよ」
マリアージュという言葉が一般人に浸透しはじめたのはここ10数年。
はじめはなんじゃ?という感じだったが、今では誰もが安易にこのワードを使う。
いい意味でつかっていたつもりが、もしかしたら・・・
自分自身、お料理やお酒に対してしっかりと向き合っていなかったのかと感じた金子さんのコメントだった。
食いしん坊として呑み助としてなんだか面目なし。
といっても『釉月』はざっくばらんで楽しい時間がいつも流れており
どこにもかしこまりの時間なんてない♪
とにかくおいしいのである。楽しいのである、ここにこられてうれしいのである。
会計をすませ、店を後にするとき
「予約状況も波がありますから、いつもすみません」と見送ってくれる金子店長の笑顔。
この笑顔が「また来る!きっと来る!」と常連客を惹きつけて止まない隠し味なのだろう。
まさに良心の居酒屋。
(〃∇〃) ホレタ☆(〃∇〃) ホレタ☆(〃∇〃) ホレタ☆(〃∇〃) ホレタ☆(〃∇〃) ホレタ☆
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撮影協力:釉月
追伸:アルコール禁でブログを書き出すと、中三日はかかる。まさにdancyoの思い、断腸のおもいである。m(_ _)m