ラッキーな一杯に出会う
アンティークのテーブルや椅子が贅沢に並び
その椅子にどっしりと座る紳士。
ちょこんとカウンターにたたずむ淑女。
英国調の正統派バー、シーガーディアンⅡは
大人の時間が濃密に流れている。
春夏秋冬。ここでは誰もが言葉を忘れ寡黙になる。
顧客のニーズを瞬時によみとるバーテンダーやボーイの質のよさ。
時々聞こてくるグラスの音と会話のBGMは
まるで深い海の波の音のようだ。
バーオリジナルのカクテルも多いなか
今回は『ミリオンダラー』と『セブンセブン』をセレクト。
『ミリオンダラー』は大正から昭和初期の時代に人気がでたカクテルで、ルイス・エッピンガー氏が100万ドルの夢をみて創作したそうだ。
外国ではシャンパンをベースに作られていたらしいが、こちらはドライジンがベースとなる。
パイナップルジュースをつかい
表面の泡は卵の卵白
を細かく泡立てたもの。
しっとりとしたきめ細かな泡の間から見えるピンクカラーがかわいらしい。
甘ずっぱく、飾られたパイナップルを浸せばフレッシュさを感じる。
百万ドルという名に惹かれてなのか、このカクテルを注文するのは
なぜか男性が多い。
仕事の成功を祈るためか
お金持ちになるための願掛けか。
縁起のいいネーミングとやや甘口の世界は多くの男性を虜にしているようだ。
もうひとつは『セブンセブン』。
スリーセブンとまではいかないまでも、こちらも7並びでなんだか楽しくなるネーミングだ。
こちらはアメリカのブレンデッド・ウィスキー「シーグラム セブン・クラウン」を「7up(セブンアップ)」で割った爽やかなハイボールのカクテルである。
双方の"7"の文字を取って名付けられたものだ。
シーガーディアンⅡでは戦後の接収時代、マッカーサー直属の兵士達が集い、
この『セブンセブン』を楽しんでいたそうだ。
しゅわっとした炭酸感覚が少しあり、爽やかな口当たりだ。
黄金色なのも気持ちをさらに高めてくれる。
どちらも飲むたびに
体のなかを幸せという流星が駆け巡る。
重厚な空間でお気に入りのカクテルを飲む。
何も考えず何にも臆することなく
ただこの場で自分と対話できる空間。
昔からかわらぬ、大人の空間は未熟な心も
きちんと大人として酔わせてくれる。
これからもこちらに訪れ、
ラッキ−なネーミングのカクテルみつけよう。
バー通いというちょっと高尚な願望はまだまだ止みそうにない。
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DATA)
店名:Bar Sea Guardian Ⅱ
住所:神奈川県横浜市中区山下町10 ホテルニューグランド本館1F
電話:045-681-1841
営業:17:00~24:00
休 :無