旅はみちづれ 世はなさけ……お供はやっぱり!
涼しさがひと風舞うたびに
だらけていた体がしゃんとする。
片道切符代金をお財布にいれたら、即ふーらふら。
出かける先は気の向くままに。
山頭火のような旅
松尾芭蕉のような旅
大伴家持のような旅
空海さん、行基さん、西行さんのような旅
スナフキンになると、ついつい先人達の旅模様を想像し
心だけでも真似してしまう。
実際は歩かずに新幹線にのってしまうんだけどもね。
そんな旅のお供は駅弁。
どうして駅弁はあんなにおいしいんだろう。
駅弁が嫌いだという人は生まれてこの方、お会いしたことはない。
駅弁コーナーで並ぶ弁当をみていると
その土地の顔がみえてくる。
海に近いところはもちろん魚介類。
山奥のところは山菜や川魚。
どのお弁当もおいしい食材がお弁当箱に万華鏡の模様のようにあでやかにつめこまれている。
みているだけでも幸せだけど
食べてなんぼの駅弁世界。
今日のお気に入りの駅弁をひとつお供に
座席にお行儀よくすわって、列車が動き出すのをいまかいまかと待つ。
ごとんごとん(これはローカル線)。
ぴぃいいという笛の音とともに新幹線のドアがプシューと息をはく。
スゥーと窓外の風景が流れたら
「いただきます」の合図。
京都の鯖寿司が相棒。(杉下さああああん)
鮨のなかでも美しいこだわりのある鯖寿司。
経木のように薄く削がれた半透明のヘギ昆布が
鯖にふんわり纏ってる。
みているだけでため息吐息。
黄緑がかった群青の群雲の模様はひとつのアート。
酢飯と鯖の酸味は爽やかで
こめかみがちょっこし(ゲゲゲ真似)しゅむ(染みます)。
鯖寿司はバッテラといわれることもある。
この云われは小舟のような形を指すそうだ。
語源はポルトガルのバッテイラ(小舟)。
でもバッテラと鯖寿司はちょっこし異なる……
目の前にあるのは鯖寿司6切れ。
次の駅に着くころには……きれいさっぱりごちそうさま。
↑いつも読んでいただきありがとうございます。ぽちっとよろしくお願いします
↑新しく登録中です。こちらもぽちっとよろしくお願いします。by gon麹