ちょいっとひと串
でも最近はオシャレな雰囲気の焼鳥屋もある。
ここもそのひとつ、『鶏笑本店』さんだ。
昨年の秋にオープンして以来、お客さんが途切れることはない。
格子戸からみえる店内はこじんまりとしたいい雰囲気で、
炭でじんわりと焼き鳥の香りが食いしん坊にアッパーをかけてくる。
焼き鳥というと外せないのが“ねぎま”。
白ネギのシャキシャキした食感がたまらない。
カウンターとテーブル席3つしかないので、すぐに席がうまってしまう人気ぶり。
サラリーマンのお父さん達の暑気払いや
年配のご夫婦がちょっとお散歩ついでに……という感じだろう。
みんな、おいしそうに串にかぶりついている。
串は、ねぎま・レバー・かわ・はつなど1本150円〜と懐に優しいお値段。
卵焼き250円というのもあり、卵好きとしては心をくすぐる……
オーダーを聞いてから卵焼きをつくり、そして炭であぶるので、若干時間はかかるが
待つだけのおいしさはある。
2cm以上の分厚さがあるため食べ応えも十分。大根おろしもいい量。
ペースト状になった魚?のお通しをクラッカーにのせて食べつつ、生ビール(小)を飲む。
こういう出し方も、どこかかっこいい。
「十条にはこういう雰囲気のお店が少ない気がして。でも高すぎるのはおかしいから、この価格でやらしてもらってるんです」という大将。
このお店をオープンした理由もなんと大将が十条という地がお気に入りで
どうしてもここでお店をだしたいと思っていたからだそうだ。
今はおかあさんと二人で営業しているのだという。
そのためひと串ひと串、丁寧にしあげるので、
新鮮な鶏の各部位の特徴をうまくひきだしている。
お酒の種類もいくつかあり、カウンターにいくつか並んでいた。
今回は三岳と海のお湯割りをチョイス。
おかあさんがいい塩梅の温度でだしてくれるお湯わりは飲みやすく
しかもお湯と焼酎の割合も完璧。
サラリーマンのお父さん達の会話をBGMにカウンターでのんびり。
するとお父さん達がいきなり
「俺、ラーメンね!」「俺はカレー」「俺も」という注文をはじめたのに思わずびっくり。
ここは焼き鳥家じゃないか! なんでラーメン? カレー?
お品書きをもう一度じっくりみてみると……あった。
しかもいくつかサイドメニューもある。
小腹がくるくるくるーっと鳴き出したので、
そのなかのひとつ、自家製のモツ煮込みをお願いした。
じっくりコトコト煮込まれたモツは
やわらかく口のなかでプリンとはじける。
た・ま・り・ま・せ・ん!
静かにしっとり上質な空間でおいしい鶏の串をほおばる贅沢さ。
友達と来るのもいいけれど、おひとりさまでのんびり過ごしやすいのがうれしい限り。
ちょっと一息すべく、ちょいっとひと串。
そんな感じで立ち寄りたいそんな場所。
十条という地を気にいったことで生まれたくれた、美味しい名店である。
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DATA)
店名:鶏笑本店
電話:03-6671-2228
住所:北区上十条3-23-9
営業:17:00~24:00、日祝〜23:00(夜10時以降入店可)
休 :隔週日曜日
席数:12席