ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>

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出会って別れ

先日、これは美味しいという日本酒に出会いました。

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『たてのい』

並々とついでいただいたお酒。
こぼれないように口を近づけるとお米のフレッシュな香りが
鼻をノックします。

生酒じゃないのに・・・不思議。
そう思って一口ゴクリ。

これは香酒か?と思わせるように爽やかさと米の甘みを含んだ香り。
この香りが浮き上がりすぎず、
飲み口は端麗でありながら、喉奥から柔らかな風味が広がります。

一口目
二口目

飲み続けるたび、幾重にも重なるお酒の香と旨み。
その味はお互いが共鳴しあうようにハーモニーを奏で、
体の味覚を刺激します。

言葉できない味というのがこの世に存在するというならば、この『たてのい』もその1本。

するすると飲むのではなく、一杯一杯、噛みしめるように味わいたい
少しでも長く・・・浸りたいという気持ちになりました。

升もいつしか空になり、
次は何にしようかと考えていると
口からでたのは「お代わりください」のひと言。

これには自分自身びっくり。

自分のなかのもう一度という感覚の扉に
いつのまにか入り込んでいたようです。

「おいしいでしょう。コレ。でもね。これが最後だね。このお酒も」といわれながら
注がれた一杯。

えぇ?と驚いていると
『たてのい』をつくられていた沼館酒造さんは今年、廃業したということでした。

沼館酒造さんは1920年、大正9年に創業した酒蔵。雪中貯蔵という方法が注目をあびていたおすです。雪中貯蔵とはその名の通り、深い積雪の中にある貯蔵タンクで貯蔵する方法で、
豪雪の深さと寒さと冷えをいかしたもの。まさに土地とともに醸されていた日本酒を多く造りだしてくれていました。お酒のタイプはどの子もキメ細かく、まろやかなさをもつそうです。

廃業。
酒造りの世界でいつの時代も消えていく蔵はあります。
なんで、この蔵が?といってしまう蔵がほとんどのような気がします。

日本酒離れが強いといわれている昨今。
酒呑みだからでしょうか
周りには日本酒が大好きな仲間が多いし、場所にでかけても
ひっきりなしでお客がはいってきています(日本酒専門店)。

それをみていると、日本酒本当に不人気なの?と首をかしげてしまいそうになりますが、
やはり狭まってきているのかと感じてしまいました。

廃業された蔵のお酒は今、出まわっているものだけ。
その子達は今頃、日本中にいる日本酒好きに可愛がられているのでしょうか。

二度と会えない子だからこそ、今ここで出会ったご縁に
感謝し、じっくり相対したいと思います。

別れは次に出会うための一時の別離。
こういう言い方をしたかどうかはわかりませんが、某テレビ番組で某俳優が某女優に話していた言葉でした。

これはお酒の世界でもいえるはず。

この別れは自分の記憶のなかにいつまでも生き続けてくれる最高の出会い


『たてのい』という日本酒があったということを
gon麹は忘れることはありません。


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by gon1442 | 2008-12-15 12:24 | 日本:日本酒 | Comments(2)
Commented by hirune at 2008-12-15 13:01 x
酒も人も縁のものですね。
Commented by gon1442 at 2008-12-15 13:15
>hirune様

今年は酔い出会いがいっぱいありました。

酒呑み&放浪虫一匹が世界中の酒を飲むために東西南北奔走する。フリーライターという職業といいながら、その正体は……ただの呑み助&食いしん坊な一匹麹


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