陽が長くなった今。
夕暮れどきとは何時ぞ!?という疑問も残るなか、18時が近づくとソワソワするのは
どの季節も同じ。
自宅であろうと旅先であろうと変わらない。
さっとシャワーで汗を流してこざっぱりしてから素足にサンダルをひっかけて
外に出ればお日様は西の空を茜色に染め、頭の上の空は深い夜の緞帳がおりてきた。
目指すは旨いもんがある居酒屋である。
博多天神。久しぶりにお邪魔したのは『さきと』。
食いしん坊の誰もが絶賛する場所である。
店名はいぶし銀のご主人の故郷である長崎の「崎戸(さきと)島」からとったものだ。
とにかくこちらはカウンターのみというスタイルで、予約しないと十中八九座れない。
運がよければ、開店時間と同時にのぞくと「大丈夫ですよ」といわれる場合もあるが、まず無理だ。
とにかくこちらの良さといったら、食いしん坊も呑み助も惑わしてしまう料理に酒である。
特に、崎戸や玄海から入れる魚系は目の前にだされた瞬間、溜息が出る。

刺身となってもなお輝くという生サバの新鮮さ。
肉厚でありつつ、歯が身を噛んだ瞬間、パ〜んと旨味が弾けだす。
脳内はドーパミンが元気になりエンジン全開!
この瞬間である。この瞬間を求めて、居酒屋を目指していっても大げさではない。

博多ということで、まずオーダーしたのは白糸酒造さんの『田中六五』。
タナカロクジュウゴと読む。
鉄人28号みたいだ〜なあんていうと、カウンター内のご主人の目がキラリ!
おっとっと。おとなしくいただかねば。
田中杜氏が醸したこの子、以前お蔵にお邪魔したとき、見かけなかったのが悔やまれるが
今、呑めてるからALL OK♪
一等米の山田錦のみ使うという贅沢さ。精米歩合は65%。
「山田錦」の生産高として福岡糸島が全国2位ということもあるんだろうか、今度お会いできるときじっくりお話お聞きしたい1本である。
たっぷりとした米の旨味のなかにいいあんばいに感じる引き締まった酸。
杯を重ねるとその味がより飲みやすく体になじんでくる。

若波酒造さんの『若波』はちょっとお気に入りになった子だ。
ラベルもかわいい。
女性っぽいな〜と思っていたら
「ここ杜氏さんは女性ですよ。今村友香杜氏というんです」と奥様に教えていただいた。
山田錦100%とこちらも贅沢さたっぷり。
それでいながら、さきほどの『田中六五』と比べると
優しい甘さが余韻に残り、思わず「かわいい」と顔を知らぬ今村杜氏に恋しそうな感じに。

白海老の素揚げはまるごとポリポリいける。
細い髭も目ん玉も尾っぽもそのまんまポリポリ食べれば、カルシウム補給大成功。

こちらの『三井の壽』も地元の井上合名会社の子である。
筑後川流域の井戸水が豊富な土地で、元は「井の寿」という酒名だったが
地名である三井郡にちなんで今の『三井の寿』となったそうだ。
口あたりはふわっと軽くてきれいな仕上がり。
沙羅の花のように気高い表情の中に爽やかさを感じる。
ここまで地元の子をいただいてきたが、どの子もおおらかをもちつつも
しっかり土地や蔵の風土や気質を纏い帯できちんと結んだような味わいは酒飲みを愉しませてくれる。
それにしても福岡は蔵の数も多いんじゃないだろうか。
と、思ってちょっと調べてみた。
1位:「福岡県」 0.126蔵
2位:「佐賀県」 0.122蔵
3位:「滋賀県」 0.119蔵
4位:「奈良県」 0.108蔵
5位:「京都府」 0.099蔵
6位:「兵庫県」 0.098蔵
7位:「福井県」 0.093蔵
8位:「埼玉県」 0.092蔵
9位:「石川県」 0.086蔵
10位:「愛媛県」 0.084蔵
全国に点在する日本酒の酒蔵で酒造りを行っている稼働酒蔵は約1200蔵程度。
都道府県別と都市別の酒蔵密集度を調べるために「酒蔵密度」を算出。
方法は各都道府県の面積を基準にして100キロ平方メートルの面積に存在する酒蔵数、
都市別の酒蔵密集度は各都市の面積を基準にして1キロ平方メートルの面積に存在する酒蔵数を
「酒蔵密度」として算出したものらしい。
http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=32(多酒創論HPより)
これは意外である。
新潟や長野、兵庫という印象が強かったが福岡県が最も酒蔵が密集しているゾーンなのだ。
2位の佐賀県は隣接県。いかにこの辺りの土地は人も暮らしやすく、
酒米を育てやすく酒作りに適した地なんだろう。

「この子も面白いですよ」と注いでくれたのは『繁桝 博多 一本〆』。
高橋商店さんの子だ。
この子は以前お邪魔したときも最後におすすめとしていただいた。
「以前もこの子、おすすめしていただきました」というと、ほんのり頬があがるご主人。
お祝いなどの席に持っていくと喜ばれる縁起酒なんだということを教えてもらった記憶がよみがえる。
穏やかな香りで滑らかな口当たり。
上質な和菓子のようなほどよい甘さがある。
じわんと広がるコクと旨味がありつつも、
すっきりと軽やかに走り抜ける喉ごしさはたまらんたまらん。
本当に『さきと』の時間は悶えさせるものが次々と現れる。
隣の客はよく柿食う客だ……じゃなく!
お隣さんが食べているものや、そのむこうの人が注文したものがものすごーく気になってしまうくらい
どのメニューも食べたいものばかり。
気になるものはとりあえず「あれ、何ですか?」と聞いて、注文する。
このスタイルで間違いなく美味しいもんは目の前にでてくる。

カウンター上のトレーにあげられたメンチカツも定番メニュー。
衣のなかに見え隠れするカツはギュっとしまって、食いしん坊に食べられるのを
いまかいまかと順番待ちだ。
半分は速攻口の中へ。
もう半分は最後までとっておいて、最後の〆にいただく。
美味しいもんは先に食べる派も残しておく派
どっちもできるのがありがたい。
うまい豆腐にうまいトマトと直球すぎるネーミングのメニューは
「うまいもんはうまいんだ」というご主人の意気込みが見えておもしろい。
わずかカウンター12席。
もっといろいろご主人や奥さんと会話したいが、
なんせ人気店。続々と客が入店するので、のんびりできないのも事実。
タイミングを逃すと自分の注文をしそこなう!ということもある。
それでもこちらを気にしてくれてチラチラ見てくれるので
そのときを逃さずに「○○ください」と注文。
「はいよ」と返事いただけたら、無事オーダーはとおった証。
開店から1時間。誰も席を立つものはいない。
その間にも電話は鳴りまくり奥さんが「今日は満席、ごめんなさいね」とお断り。
本当、みんな大好きで入りたい人気店である。
のんびりじっくりと楽しい時間をこちらで過ごせるのは
酒呑み&食いしん坊としての冥利に尽きる。


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DATA)
店名:さきと
住所:福岡市中央区舞鶴2-8-25 1F
電話:092-781-8778
営業:18:00~23:00
休 :日
備考:店内禁煙。12席しかないので、予約がのぞましい。できれば開店前までが確実かも。お料理お酒もいいが、もりつけられるお皿や小皿、グラスなどにもこだわりがあり。それもぜひ楽しんで♪
夕暮れどきとは何時ぞ!?という疑問も残るなか、18時が近づくとソワソワするのは
どの季節も同じ。
自宅であろうと旅先であろうと変わらない。
さっとシャワーで汗を流してこざっぱりしてから素足にサンダルをひっかけて
外に出ればお日様は西の空を茜色に染め、頭の上の空は深い夜の緞帳がおりてきた。
目指すは旨いもんがある居酒屋である。
博多天神。久しぶりにお邪魔したのは『さきと』。
食いしん坊の誰もが絶賛する場所である。
店名はいぶし銀のご主人の故郷である長崎の「崎戸(さきと)島」からとったものだ。
とにかくこちらはカウンターのみというスタイルで、予約しないと十中八九座れない。
運がよければ、開店時間と同時にのぞくと「大丈夫ですよ」といわれる場合もあるが、まず無理だ。
とにかくこちらの良さといったら、食いしん坊も呑み助も惑わしてしまう料理に酒である。
特に、崎戸や玄海から入れる魚系は目の前にだされた瞬間、溜息が出る。

刺身となってもなお輝くという生サバの新鮮さ。
肉厚でありつつ、歯が身を噛んだ瞬間、パ〜んと旨味が弾けだす。
脳内はドーパミンが元気になりエンジン全開!
この瞬間である。この瞬間を求めて、居酒屋を目指していっても大げさではない。

博多ということで、まずオーダーしたのは白糸酒造さんの『田中六五』。
タナカロクジュウゴと読む。
鉄人28号みたいだ〜なあんていうと、カウンター内のご主人の目がキラリ!
おっとっと。おとなしくいただかねば。
田中杜氏が醸したこの子、以前お蔵にお邪魔したとき、見かけなかったのが悔やまれるが
今、呑めてるからALL OK♪
一等米の山田錦のみ使うという贅沢さ。精米歩合は65%。
「山田錦」の生産高として福岡糸島が全国2位ということもあるんだろうか、今度お会いできるときじっくりお話お聞きしたい1本である。
たっぷりとした米の旨味のなかにいいあんばいに感じる引き締まった酸。
杯を重ねるとその味がより飲みやすく体になじんでくる。

若波酒造さんの『若波』はちょっとお気に入りになった子だ。
ラベルもかわいい。
女性っぽいな〜と思っていたら
「ここ杜氏さんは女性ですよ。今村友香杜氏というんです」と奥様に教えていただいた。
山田錦100%とこちらも贅沢さたっぷり。
それでいながら、さきほどの『田中六五』と比べると
優しい甘さが余韻に残り、思わず「かわいい」と顔を知らぬ今村杜氏に恋しそうな感じに。

白海老の素揚げはまるごとポリポリいける。
細い髭も目ん玉も尾っぽもそのまんまポリポリ食べれば、カルシウム補給大成功。

こちらの『三井の壽』も地元の井上合名会社の子である。
筑後川流域の井戸水が豊富な土地で、元は「井の寿」という酒名だったが
地名である三井郡にちなんで今の『三井の寿』となったそうだ。
口あたりはふわっと軽くてきれいな仕上がり。
沙羅の花のように気高い表情の中に爽やかさを感じる。
ここまで地元の子をいただいてきたが、どの子もおおらかをもちつつも
しっかり土地や蔵の風土や気質を纏い帯できちんと結んだような味わいは酒飲みを愉しませてくれる。
それにしても福岡は蔵の数も多いんじゃないだろうか。
と、思ってちょっと調べてみた。
1位:「福岡県」 0.126蔵
2位:「佐賀県」 0.122蔵
3位:「滋賀県」 0.119蔵
4位:「奈良県」 0.108蔵
5位:「京都府」 0.099蔵
6位:「兵庫県」 0.098蔵
7位:「福井県」 0.093蔵
8位:「埼玉県」 0.092蔵
9位:「石川県」 0.086蔵
10位:「愛媛県」 0.084蔵
全国に点在する日本酒の酒蔵で酒造りを行っている稼働酒蔵は約1200蔵程度。
都道府県別と都市別の酒蔵密集度を調べるために「酒蔵密度」を算出。
方法は各都道府県の面積を基準にして100キロ平方メートルの面積に存在する酒蔵数、
都市別の酒蔵密集度は各都市の面積を基準にして1キロ平方メートルの面積に存在する酒蔵数を
「酒蔵密度」として算出したものらしい。
http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=32(多酒創論HPより)
これは意外である。
新潟や長野、兵庫という印象が強かったが福岡県が最も酒蔵が密集しているゾーンなのだ。
2位の佐賀県は隣接県。いかにこの辺りの土地は人も暮らしやすく、
酒米を育てやすく酒作りに適した地なんだろう。

「この子も面白いですよ」と注いでくれたのは『繁桝 博多 一本〆』。
高橋商店さんの子だ。
この子は以前お邪魔したときも最後におすすめとしていただいた。
「以前もこの子、おすすめしていただきました」というと、ほんのり頬があがるご主人。
お祝いなどの席に持っていくと喜ばれる縁起酒なんだということを教えてもらった記憶がよみがえる。
穏やかな香りで滑らかな口当たり。
上質な和菓子のようなほどよい甘さがある。
じわんと広がるコクと旨味がありつつも、
すっきりと軽やかに走り抜ける喉ごしさはたまらんたまらん。
本当に『さきと』の時間は悶えさせるものが次々と現れる。
隣の客はよく柿食う客だ……じゃなく!
お隣さんが食べているものや、そのむこうの人が注文したものがものすごーく気になってしまうくらい
どのメニューも食べたいものばかり。
気になるものはとりあえず「あれ、何ですか?」と聞いて、注文する。
このスタイルで間違いなく美味しいもんは目の前にでてくる。

カウンター上のトレーにあげられたメンチカツも定番メニュー。
衣のなかに見え隠れするカツはギュっとしまって、食いしん坊に食べられるのを
いまかいまかと順番待ちだ。
半分は速攻口の中へ。
もう半分は最後までとっておいて、最後の〆にいただく。
美味しいもんは先に食べる派も残しておく派
どっちもできるのがありがたい。
うまい豆腐にうまいトマトと直球すぎるネーミングのメニューは
「うまいもんはうまいんだ」というご主人の意気込みが見えておもしろい。
わずかカウンター12席。
もっといろいろご主人や奥さんと会話したいが、
なんせ人気店。続々と客が入店するので、のんびりできないのも事実。
タイミングを逃すと自分の注文をしそこなう!ということもある。
それでもこちらを気にしてくれてチラチラ見てくれるので
そのときを逃さずに「○○ください」と注文。
「はいよ」と返事いただけたら、無事オーダーはとおった証。
開店から1時間。誰も席を立つものはいない。
その間にも電話は鳴りまくり奥さんが「今日は満席、ごめんなさいね」とお断り。
本当、みんな大好きで入りたい人気店である。
のんびりじっくりと楽しい時間をこちらで過ごせるのは
酒呑み&食いしん坊としての冥利に尽きる。


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DATA)
店名:さきと
住所:福岡市中央区舞鶴2-8-25 1F
電話:092-781-8778
営業:18:00~23:00
休 :日
備考:店内禁煙。12席しかないので、予約がのぞましい。できれば開店前までが確実かも。お料理お酒もいいが、もりつけられるお皿や小皿、グラスなどにもこだわりがあり。それもぜひ楽しんで♪




















































